生活トレンド研究所、第三次からあげブームを予測。「怪味ソース」甘味、酸味、塩味に“しびれ”を加えた新混合調味料に注目が集まる。

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株式会社オールアバウト(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 兼CEO:江幡哲也)が運営する「生活トレンド研究所」は、2014年第14弾のレポートとして2015年に向けた「食トレンド予測」で「第三次からあげブーム」が予測されると発表した。

“食トレンド”は、海外にある店舗が日本に進出することで話題になったものや、著名人や料理研究家などの紹介により人気となる調味料など、多岐にわたる。今年の“食トレンド”は、昨年に引き続き「パンケーキ」や「ポップコーン」、「グラノーラ」の専門店などが話題になった。また、料理研究家が著書などで紹介した調味料「塩レモン」は、今年多くのメディアで作り方や使い方が取り上げられた。そこで、「生活トレンド研究所」では、食に詳しい専門家(ガイド)と共に新たに話題になりそうな”食トレンド”について、次のように予測した。

■「生活トレンド研究所」のURL:http://allabout.co.jp/trend_lab/

(1)「鶏むね肉のからあげにソースの組み合わせが“第三次からあげブーム”になる」と、からあげの専門家が予測。からあげ専門店や専門家の間で注目されている「怪味ソース」とは。

■第三次からあげブームは「鶏むね肉からあげ」と「ソース」が決め手
昔から食卓には欠かせない”からあげ”は、老若男女を問わず人気のおかず。“日本唐揚協会”によると、一番最初にブームになったのは昭和40年代前後で、北海道の「ザンギ」などといったご当地系のからあげが洋食として登場した(第一次からあげブーム)。第二次からあげブームとなったのは2008年頃で、それぞれの味付けなどにこだわるからあげの”専門店”が各地に出店。現在では東京都内のからあげ専門店の店舗数は約150店となっており、2009年時点と比べると約15倍に増えている。
このブームは更に進化し、今後さらに“鶏むね肉からあげ+ソース”の組み合わせが人気になるという、「第三次からあげブーム」が来ると、からあげの専門家である日本唐揚協会の八木宏一郎専務理事は予測している。その理由として、八木氏は次の2点を挙げている。

(A)最近店舗数が増えている鶏からあげ専門店では店頭にさまざまな味のソースが置いてあり、「鶏むね肉からあげ」はこういったソースとの相性が抜群であるため、鶏むね肉のからあげにはソースをつけることが定番になっている

(B)からあげ好きである”カラアゲニスト”の間では、調理の難しい「鶏むね肉」のからあげが美味しいお店は、どのメニューも美味しいお店として注目されている

■特に注目されているソースは、甘味や酸味等に“しびれ”が加わったフクザツな味の「怪味ソース」
「第三次からあげブーム」で注目されている“鶏むね肉からあげ+ソース”だが、日本全国にチェーン展開しているからあげ専門店や居酒屋など約140店舗では、”怪味ソース”というソースが店頭に置かれ、話題になっている。

All About「節約」ガイドで家事アドバイザーの矢野きくの氏はこうした現象に対して次のように見ている。

●鶏のからあげが再注目されている理由は「ソースの多様化」
ただからあげを食べるのではなく、美味しく食べるためのソースが多様化しているためである。家庭料理でもからあげソースのアレンジは注目されている。

●「タルタルソース」や「柑橘系」など既存のソースが台頭していた中で、最近の注目株が「怪味ソース」
これまでは他の料理に使っていたソースをからあげに試してみたり、逆にからあげに使われているソースを他の料理に試してみたりなどアレンジされていたが、最近の注目株は、からあげ専門店などでよく見かける「怪味ソース」。耳慣れない名前のソースだっただけでなく日本人の味覚にあったソースで今話題のサラダチキンにもあうのではないか。ひとつのソースでさまざまな料理に使える『万能なソース』というのも人気があるソースの要因である。

矢野氏も注目している「怪味ソース」について、All About「世界のおうちご飯」ガイドで栄養士の佐藤わか子氏は次のように解説している。

●“怪味”とは中国の四川省生まれの調味料
辛味、甘味、酸味、塩味に加え、しびれや香り高さも加わった混合調味料のこと。芝麻醤をはじめ、花椒、豆板醤、ごま油、醤油、砂糖、酢、香味野菜などが入っているだけあり、味わえば味わうほど複雑な味わいが楽しめるのが特徴。

●『怪味ソース』は日本人向けのマイルドなコクのあるソース
このようなリッチなソースをかけると、淡泊な味わいのむね肉のからあげが飽きずに食べられ、満足度も高まる。ソースに含まれる適度なオイル分もまた旨味がアップし、美味しさが増す。

(2)「鶏むね肉からあげ」の台頭と共に“鶏むね肉”が外食・内食ともに人気食材に。
人気の理由は「節約」と「健康」、特に“イミダペプチド”の抗疲労効果に注目

「第三次からあげブーム」で人気となる「鶏むね肉のからあげ」だが、からあげ専門店だけではなく、ローソンの”からあげくん”や今年4月に発売された西友の惣菜「中津からあげ」など、今や外食・中食産業でも欠かせない食材となっている。こうした「鶏のむね肉」人気は、”節約”と”健康”の二側面から今後家庭でも普及される見通し。

■節約面
節約面で鶏むね肉が普及しやすくなる理由について、矢野きくの氏は次のように解説している。

●人気の理由はやはり価格の安さ。100gあたり鶏もも肉はむね肉よりも1.5倍の価格
鶏もも肉が100g135円のところ、鶏むね肉は86円(独立法人農畜産業振興機構調べ H26年8月の国産鶏肉の小売価格平均より)、業務用食品を販売している店では100g40円前後で購入できるところもある。

●鶏むね肉がからあげ専門店やコンビニ商品に普及
主婦向け雑誌でもレシピ特集が組まれるようになった最近は、からあげ専門店などでむね肉を使っている店舗も多く、また昨年大ヒットして一時期は販売中止にまでなったセブンーイレブンのサラダチキンをはじめとし、コンビニエンスストアなどでも鶏むね肉を使った商品が多数発売されています。さらに、主婦向け雑誌などでも鶏むね肉を使ったレシピの特集なども組まれることが多くなった。

●電子レンジ調理器具や、レシピ研究の進化などにより、鶏むね肉を抵抗なく使えるようになった
電子レンジで使えるスチーム調理器など、加熱し過ぎるとパサパサになるという鶏むね肉の弱点を簡単に補える調理器具の登場もひとつの理由だと思われる。また調理研究というのはプロ・アマを問わず日々進んでおり、鶏むね肉をパサパサにせずに美味しく食べられる調理法が広く認識されてきたのも一因。

■健康面
鶏むね肉がもつ”健康面“の良さについては、以下の3点が挙げられる。

●鶏むね肉に多く含まれる「イミダペプチド(イミダゾールジペプチド)」には抗疲労効果がある
鶏の羽の付け根、つまり翼を動かす筋肉(=むね肉)に豊富に含まれる「イミダペプチド」という成分が大阪市立大学の実験により抗疲労の効果があることが判明している。

●さらに、「イミダペプチド」には認知症予防作用もある
2011年に発表を行った東京大学では、「毎日の食事の中で、食肉や魚肉を適量摂取することは、体にとって必要なイミダゾールジペプチドを適切に補うことにつながり、結果として脳や心の健康維持に貢献する可能性が期待される」と示している。2014年に同学ではイミダゾールジペプチドには神経心理機能に改善傾向をもたらす効果があることがわかったとも伝えている。

●鶏むね肉は皮を取り除けば低脂肪高栄養のヘルシーミートで良質なたんぱく質も含んでいる
栄養士の佐藤わか子氏は、「ダイエット中の人にはもってこいの食材。うまみ成分であるイノシン酸やグルタミン酸も多く含まれているため、調理法を工夫すれば、食べ応えも満点。心身ともに豊かになる食材です」とコメントしている。

(3)からあげ専門店の味を家庭でも再現
「鶏むね肉からあげ」と「怪味ソース」の作り方を専門家が紹介

専門店等で人気となっており、家庭でも多用化の兆しを見せている”鶏のむね肉”を使ったからあげだが、サーモス株式会社が2012年に520名の主婦を対象に実施した調査によると、6割が「加熱するとパサついてしまう」ことに悩みを持っていることが明らかになっている。

鶏むね肉をうまく調理するコツについて佐藤わか子氏は次のように解説している。

「どのような調理法でも共通することは、まず熱を通す前に冷蔵庫から出し、常温に戻しておくこと。こうすることで火の通りが早くなり、加熱のしすぎによるパサつきを防ぐことができます。揚げる、焼く、蒸すといった調理ごとのコツについては、次に詳しく解説しましょう」

■揚げる場合
揚げる前に水分を含む調味料をしっかりと含ませ、しばらく置くこと。調味料は醤油、酒などのほか、ヨーグルトもおすすめ。ヨーグルトには肉を柔らかくする効果があるため。揚げる際は、水分を少し残し、粉をたっぷりと絡めて揚げる。温度は160℃くらいの低めの温度である程度火を通し、いったん取り出して数分休ませ、高温の油で表面をカリッと揚げる。こうすることでふっくらとジューシーなからあげができあがる。

■焼く場合
そぎ切りにした後、小麦粉などの粉をまぶしてから焼くと水分が外に逃げずにジューシーに仕上がる。

■蒸す場合
厚手の鍋に酒、水、あれば生姜、長ねぎの青い部分などを入れて蓋をし、沸騰するまで強火、沸騰したら弱火にし、13~15分ほど火を通す。火をとめたら粗熱が取れるまで蓋をしたまま置く。粗熱が取れたら鍋に残った水分とともに食品用保存袋に入れ、中の空気をしっかりと抜いて鶏肉が水分に常に覆われている状態で保存。こうすることでしっとりとした状態が保てる。

むね肉は脂肪分が少なく、水分が多いため、火の通し加減が難しいこともある。うまくいかず、パサついてしまう場合には、とろみがあり(粘度が高く)、味にメリハリがある『怪味ソース』のようなソースをたっぷりとかけると、むね肉にソースが絡んでおいしく食べれる。そこで今回、家庭で美味しく作ることができる鶏むね肉のからあげと、家庭でできる『怪味ソース』のレシピを佐藤氏に考案してもらった。

■鶏むね肉のからあげ 怪味ソース和え
<材料:2人分>
・鶏むね肉 1枚
・酒 大さじ2
・塩、こしょう 各少々
・片栗粉 大さじ3
・怪味ソース(下記) 大さじ2と1/2
・揚げ油、白髪ねぎ、レタス、トマト 各適量
<作り方>
(1)鶏むね肉は皮を取り除き、ラップを敷いたまな板にのせて上からさらにラップをし、めん棒などで叩く。縦1/3に切り、包丁をやや斜めに傾け、ひと口大に切る。

(2)ボウルに1、酒、塩、こしょうを入れてよくもみ込み、片栗粉をまぶす。10分以上置く。

(3)揚げ油を160℃ほどに熱して2~3分揚げ、一旦取り出す。油の温度を上げ、さらに1分ほど揚げる。

(4)ボウルに怪味ソースを入れ、3を和える。器に盛り、白髪ねぎをのせ、レタス、トマトなどを添える。

■家庭で作る怪味ソース
<材料:作りやすい量>
・マヨネーズ 大さじ2
・醤油 大さじ1
・砂糖 小さじ1と1/2
・酢 小さじ1
・ごま油 小さじ1/2
・ラー油 小さじ1/2
・豆板醤 小さじ1/2
・すりゴマ 大さじ1
・花椒(粉) 小さじ1/2
・しょうが(みじん切り)小さじ1
・にんにく(みじん切り)1片

<作り方>
ボウルにすべての材料を入れ、よく混ぜ合わせる※長ねぎのみじん切りを加えても。

■All Aboutガイドプロフィール
・「節約」ガイド 矢野 きくの(やの きくの)
家事アドバイザー・節約アドバイザー。知識としてではなく、実際に自身が実践している節約家事技の紹介が主婦の支持を得、TVラジオ出演・クイズ番組の問題作成・雑誌、新聞、企業サイトへの執筆連載・講演などで活動。頭を使って無駄を省き、時間とお金を効率よく使った結果が節約&エコになる「スマートライフ」を提唱。

・「世界のおうちご飯」ガイド 佐藤 わか子(さとう わかこ)
栄養士の免許を取得後、トレンド情報をいち早く食品メーカーへ提供し、居酒屋、惣菜店、コンビニエンス、ベーカリーショップ向けにメニュー開発する会社で企画、調理を手掛けた後、独立。現在、常に新しい味を追求するために海外へ積極的に出かけ、ホームステイして家庭料理を学んでいる。また、テレビやラジオ、雑誌、インターネットなどで世界各国のレシピやレストランを紹し、執筆活動なども行っている。自宅での料理教室「Wakka Kitchen」も主宰している。

■「生活トレンド研究所」についてhttp://allabout.co.jp/trend_lab/
「生活者のトレンドと未来をひも解くマーケティング・チャネル」であることをミッションにげ、総合情報サイト「All About」で活躍する住宅、マネー、健康、グルメ、一般消費財等、様々な領域における専門家(=ガイド)が研究員となって、企業と生活者がより良い関係性を構築するための調査、市場分析を行なっていく。その分野における高い専門性はもちろんのこと、生活者・実務家としての考えや想いも兼ね備えた「All Aboutガイド」ならではの分析・考察を重ねることで、表面的な定量データでは捉えられない新たな潮流や課題を浮き彫りにしていく。

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