欧米のお菓子に新たなトレンド、高たんぱく低脂肪「ホエイたんぱく」を活用した製品が盛んに。アメリカ乳製品輸出協会がヘルシースナックの有用性を発表。

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アメリカ乳製品輸出協会 (USDEC)日本駐日事務所(代表 ジェフリーN・マクニール)は、2014年10月31日(金)、「アメリカ産ホエイプロテインセミナー ~ヘルシースナックの有用性と可能性~」を開催しホエイたんぱく摂取の重要性とおやつの有用性を発表した。

ホエイたんぱく※は、必須アミノ酸をバランスよく含み、消化吸収が早く、コレステロールを含まない。特に分岐鎖アミノ酸のロイシンを全てのたんぱく源の中で最も多く含んでいる。他のたんぱく質と比べて筋肉合成効果、体組成改善効果、体重管理効果が高いことも様々な研究結果が示している。高たんぱく低脂肪が求められるおやつには理想的な原料で、欧米ではたんぱく質強化製品に盛んに活用されている。
健康寿命の伸長、体重管理、メタボリックシンドロームの予防など、たんぱく質の健康効果に注目が集まっている。上手なたんぱく質の摂取には、良質のたんぱく質を選ぶことと摂るタイミングが重要。一日当たり必要なたんぱく質摂取量があることは知られているが、一回にまとめて摂るのではなく一日を通して万遍なく摂らないと十分に体内で活用されないことが最近の研究で分かってきた。また、筋肉の効果的な増強には、運動の直前/直後にたんぱく質をとることが大切。おやつに賢くたんぱく質を摂れば、一日の中の摂取量のアンバランスを解消し、不足分を補完することが可能。また、間食にたんぱく質を取り入れると満腹感が得られ、体重管理が容易になる。

今回のセミナーでは、ホエイたんぱく摂取の重要性とおやつの有用性、おやつ市場拡大の可能性をテーマに3名の講師が話をした。各講師の主な発言は以下の通り:

矢澤一良氏(早稲田大学ナノ理工学研究機構規範科学総合研究所ヘルスフード科学部門研究院教授)
「高齢化が進む日本社会では、健康寿命の伸長が大きな課題です。未病の段階からロコモティブシンドロームを予防できるのは薬では無く食品です。おやつには、美味しい、楽しい、健康向上、の三つの側面があります。年齢、性別、生活環境などに応じて、自分に必要なものを必要なときに必要な量補うことができるのがおやつです。ロイシンの含有量が非常に多く、体内での利用効率も高いホエイたんぱくは機能性おやつには欠かせない食材です。おやつを通して食生活を改善しましょう。」

早稲田大学 ナノ理工学研究機構規範科学総合研究所
ヘルスフード科学部門 研究院教授 矢澤一良氏

キンバリー・バーリントン氏(食品科学者、乳原料応用コーディネーター)
「健康的な老化、体重管理、スポーツの成績向上などをサポートするたんぱく質強化製品のニーズは今後ますます高まると思われます。たんぱく質を上手に摂れば、筋肉を維持しながら体重を落とすことも可能です。牛乳由来のたんぱく質にはホエイたんぱくとミルクたんぱくがあり、二つのたんぱく質は水和性、酸による溶解性の変化、熱安定性、などが違います。使用法に合わせて、より適切な特性を持つ方を選択できるということです。日本の食文化に合わせて、たんぱく質を強化したお粥や即席麺、餅などの開発なども考えられるでしょう」

食品科学者、乳原料応用コーディネーター キンバリー・バーリントン氏

ロバート・ブーティン氏(ネクテル社代表)
「今消費者が食品に求めているのは健康効果、素材の安全性、利便性・携帯性です。牛乳由来で高機能であるホエイたんぱくとミルクたんぱくはそれらを満たすことができます。ホエイたんぱくとミルクたんぱくがもつ機能には、栄養強化だけでなく、風味の強化、乳化、ゲル化、起泡・発泡性、溶解性、褐色化、粘着性、増粘性・水結合性など品質を向上する効果があります。これらの特性を理解して活用すれば幅広い製品に応用でき、機能を享受できるだけでなく、コスト削減、賞味期限の延長、品質の安定につながります。」

ネクテル社社長 ロバートF・ブーティン氏

セミナー内では、料理研究家石川みゆき氏によるホエイたんぱくを使った機能性おやつも披露され、お菓子だけでなく、スープやサラダなど多種多様な可能性が紹介された。

料理研究家 石川みゆき氏

料理研究家 石川みゆき氏による機能性おやつ

さらに本セミナーでは、アメリカ乳製品輸出協会(USDEC)乳原料輸出マーケティング、バイス・プレジデント、クリスティー・埼玉が「米国の牛乳生産増加率は現在世界一で、供給量も安定して拡大しています。今後もマーケットの牽引役として、高品質の乳たんぱくを始めとする乳製品を供給し、日本市場においても様々なニーズに応えて参ります。」と日本市場における展望を話した。

アメリカ乳製品輸出協会(USDEC)
乳原料輸出マーケティングバイス・プレジデン クリスティー・埼玉

<講師プロフィール>
矢澤一良氏
早稲田大学 ナノ理工学研究機構規範科学総合研究所 ヘルスフード科学部門 研究院教授
「日本を健康にする!」研究会会長として、健康的な食生活のための間食の重要性を説く「機能性おやつプロジェクト」を推進。1972年京都大学工学部工業科学科卒業。(株)ヤクルト本社・中央研究所入社、微生物生体研究室勤務。その後、(財)相模中央化学研究所に入所、東京大学より農学博士号を授与される。2000年湘南予防医科学研究所設立、東京海洋大学大学院水産学研究科ヘルスフード科学寄附講座客員教授、東京海洋大学「食の安全と機能(ヘルスフード科学)に関する研究」プロジェクト特任教授を経て、2014年4月より現職。ヘルスフード科学、脂質栄養学、海洋微生物学、食品薬理学を専門とする。学術論文を130報以上発表(共著を含む)、300件以上の特許を出願している。著書に『機能性おやつ』扶桑社(2012)がある。

キンバリー・バーリントン氏(Ms. Kimberlee J. Burrington)
食品科学者、乳原料応用コーディネーター
ウィスコンシン大学マディソン校にて食品化学の学士、修士を修得。1997年より、乳原料応用コーディネーターとしてウィスコンシン大学付属酪農研究所ウィスコンシンセンターに所属。現在、たんぱく質強化ヨーグルト、栄養バー、飲料のプロジェクトに最も力を入れている。25年間に亘り商品開発や技術コンサルティングを行っており、過去にRidgeview Industry、The Keebler Companyにおける勤務、製パン・製菓業界コンサルタントなどの経験がある。American Dairy Products Institute の研究メンバーでもある。

ロバートF・ブーティン氏(Mr. Robert Boutin)
ネクテル社社長.
米国を始めアジア、中南米、ヨーロッパ、アフリカの食品企業への商品開発サポートや技術コンサルを行う。専門は菓子類、ガム、グミ、飲料、機能性食品、医薬品などで、新商品の開発や製造に関する技術的なアドバイスを行う。WPC80やWPIを使用した商品の開発も手掛けている。菓子業界やキャンディ製品業界への貢献が認められ、功労賞を受賞歴多数。シカゴのルーズベルト大学院にて化学と数学の修士学位を取得。

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アメリカ乳製品輸出協会 (USDEC)は、全米の酪農家、乳製品加工業者とその組合、乳原料サプライヤー、輸出業者などを代表する会員制の独立非営利団体で、世界市場における乳製品の流通をサポートしている。USDECは、アメリカ乳製品に対する世界的な需要を喚起し、市場障壁を解消し、業界の貿易政策目標実現を促進する市場開拓プログラムを通してアメリカの世界的競争力を向上することを目指している。世界最大の牛乳生産量を誇る米国乳業界は、世界的な水準かつ非常に幅広い種類のチーズや、脱脂粉乳、ラクトース、ホエイたんぱくなどの栄養・機能性乳製品原料を供給し、世界の食品・飲料メーカーの多岐にわたる製品開発ニーズに対応している。

※ホエイ(乳清)とは、チーズ製造過程で得られる水溶液で、ホエイたんぱくは自然に牛乳に含まれるたんぱく質。濃縮ホエイたんぱく(ホエイプロテイン・コンセントレート、WPC)と分離ホエイたんぱく(ホエイプロテイン・アイソレート、WPI)がある。WPCは、たんぱく質が34〜85%の比率で含まれるホエイたんぱくの最も基本的な形。WPIはより純度が高く、たんぱく質含有率は90%以上。尚、日本に輸入されているアメリカ産WPC80はたんぱく質含有率80%以上に高めた商品。米国は、世界のホエイ製品の約20%を生産し、輸出量世界シェア3分の1を占めている。

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